Book Description アメリカの人気現代芸術家ビル・ヴィオラの偉業を幅広く批評。
ビデオやインスタレーションで活躍するビル・ヴィオラは、世界でも有数の人気現代芸術家だ。特筆すべきは、一握りの専門家や通が芸術家の価値を決めがちな分野にあって、ヴィオラの豊かなイメージは世界中の大衆の心に触れているという点だろう。彼の作品は深い精神性を持ち、人生を、そして宇宙や魂や精神、自然、死とのつながりを高らかに謳いあげることをけっして恐れない。作品で人間の本質を気づかせることのできる、数少ない芸術家のひとりだ。ヴィオラは芸術を、かつてはその根底にあったテーマへと引き戻し、普通の人々の感情的で精神的な生活に結びつけている。
ヴィオラの作品は数々の展覧会に登場しているものの、その全体像が厳しい批評にさらされたことはこれまでになかった。『The Art of Bill Viola』では、著名な批評家たちが1970年代以降のヴィオラ作品を広く検証している。批評のテーマは、ヴィオラ作品とアジアや欧州の宗教的伝統との関係、インスタレーション作品に見られるメタファーとしての空間利用、作品における音の利用、ヴィオラ作品が他のビデオ芸術家に与えた影響など。本書のエッセイは、世界的称賛を浴びつづける芸術家としてのヴィオラの独自性や重要性を浮き彫りにし、歴史における彼の立ち位置を見極めることを初めて可能にしている。カラー図版50点を収録。
本書の寄稿者:リース・デイヴィス、シンシア・フリーランド、アントニオ・グエサ、デイビッド・ジャスパー、ジョナサン・レイヒ=ドロンスフィールド、デイビッド・モーガン、オットー・ノイマイヤー、エリザベス・テン・グロテンヒュース、ジーン・ウェインライト