Amazon.co.jp 『Long Way Round』は2人の男の驚くべき(バイクの)旅の物語だ。2人の男とは、英国きっての売れっ子俳優ユアン・マクレガーと、有名な映画監督ジョン・ブアマンの息子、チャーリー・ブアマンである。2人が旅の模様を本の形にすることができたのは、(そして、それをテレビシリーズとして紹介することもできたのも)有名人だからこそかもしれない。しかし、そんなことで本書を見くびらないでほしい。2人の著者は、この壮大な旅を真摯な態度で伝えている。しかも、彼らが伝える言葉には映像を超える価値がある。映像は旅の興奮をよりダイレクトに伝えてはいる。しかし、本は、(何度も困難に直面した)2人の旅人の心模様を、より細やかに伝えている。共著者であるロバート・ユーリが性格的に2人と似ている(と同時に全く違ってもいる)のも興味深い。
マクレガーにとって、バイクは俳優のキャリアと同じくらい大切だという。彼はあるとき世界地図を眺めていて、ふと気づいた。(ベーリング海峡のところでほんの一瞬「ずる」をすれば)バイクだけで世界は1周できる! 彼はさっそく親友であり俳優仲間であるチャーリー・ブアマンを食事に誘い、この話を持ちかけた。――ロンドンからニューヨークまで自分の影を追いかけてみないか? 太平洋はシベリア―アラスカ間で超え、世界のあちこちを周ってみないか?
言うまでもなく、冒険には災難がつきものだ。銃を持ったウクライナ人、モンゴルの遊牧民、それに(最高に厄介な)パパラッチとの遭遇が、旅の緊張感を増している。しかし、2人が走った2万マイルは、彼らにとっては困難の連続だったとしても、読者にとっては最高の気晴らしとなる。これほどの冒険を終えてしまった2人は、次はいったい何をするのだろう? バイクで月旅行というわけにはいかない。 (Barry Forshaw, Amazon.co.uk)